
従来、グラウンドアンカーの頭部背面を確認するためにはアンカー頭部の荷重解放を伴い、これには多くの費用や時間が必要でした。
窓付止水具・目視管理型ヘッドキャップといった目視管理用部材は、アンカー頭部背面を支圧板より上部へ引き上げ防錆性を高め、さらにその確認窓から頭部背面の内部状況を目視で確認することを可能とします。
概要
アンカー維持管理化に向けた開発の経緯
グラウンドアンカーは昭和51年(1976年)に基準が作成され、およそ1990年代より施工された数量が大幅に増加。しかし施工後20~50年が経過しているものは頭部の防錆が不十分で、腐食による脱落等の事故が発生しました。
それを受け、国土交通省は基準を整備し調査を実施。2013年には道路土工構造物点検要領の項目にグラウンドアンカーの目視点検が加えられました。
しかし点検には内部の状況を把握し、劣化箇所の特定をおこなうことを始め(頭部露出調査)、多くのコスト・時間の掛かる行程が必要でした。(※左図)
維持管理はあらゆる場面において必要とされますが、グラウンドアンカーにおいてもむろん例外ではありません。遮水効果をもたらしアンカーの鋼線腐食を防ぐための防錆油は(たとえばエンジンオイルのように)、およそ15~20年ごとの定期的な交換で健全な状態を保つことができます。
そこで、この維持管理のためのコスト・労力を大幅に削減するために生み出されたのが、窓付止水具をはじめとする『目視管理用部材』です。
アンカー頭部内部可視化の利点
グラウンドアンカー頭部改良の必要性とその意味
従来のアンカー頭部では、キャップを取るまで中の状態は分かりませんでした。
弊社の目視管理用部材は外部からの内部目視確認を可能とします。
グラウンドアンカーの破断事故の90%以上(グラウンドアンカー調査による)が頭部・頭部背面で発生。よって、頭部背面をいかに劣化から遠ざけるかがグラウンドアンカーの要となります。