概要
KJS定着緊張システムの特長
定着作業の連続
従来、緊張試験と定着という別々であった行程を一連の作業として実施することができます。
過緊張とサイクル試験
シャッター板を採用することにより、これまで困難であった過緊張・サイクル試験及び耐力の全数確認を実施することが可能になりました。
容易性
シャッター板により、すべてのアンカーについて定着くさびをセットしたままで自由に、かつ容易に過緊張及び除荷重することが可能です。
不足問題の解決
ジャッキストロークの不足に対し定着くさびを用いることにより、どんなに自由長の長いアンカーの場合でも容易に定着することが可能です。
施工管理の容易性
KJSラムチェアーを利用することによって目視による緊張作業の確認並びに施工管理が容易となり、緊張作業についての信頼性が大幅に向上しました。
部材詳細
KJS緊張ジャッキ
KJS緊張ジャッキは、アンカーヘッドのサイズによって4種類が用意されています。(使用に際しては必ずキャリブレーションを実施したものを使用して下さい。)
仕様についてはこちら。
差動緊張装置(DPH)
DPH(=Differential Pulling Head)とは、複数地中に配置される耐荷体に均等な荷重を与えるための装置であり、緊張初期に生じる誤差を各緊張材がそれぞれ均一に取り込むように設計されています。
異なる緊張長さのテンドンの各耐荷体に均等な荷重を導入しなければ、正確な品質保証試験・定着は実現できません。そこで、KJS工法用ジャッキとDPHを組み合わせることで健全なアンカーを施工することを可能としました。
これにより緊張作業における荷重誤差を許容できる値にすることができます。
施工プロセス
セパレートジャッキのセッティング
アンカーヘッドを取り付けます。KJSくさびのスプリングを痛めない様に注意しながら、PCストランドにくさびを通します。後でシャッター板を装着する為に、くさびはアンカーヘッドの孔に入れません。次にインデックス板を取り付けます。このときインデックス板は、使用するアンカーヘッドと孔の配列が同じものを使用するよう注意してください。
セパレートジャッキにはジャッキチェアーが必要ありませんから、まず定着ジャッキをセットします。ジャッキの底面にアンカーヘッドのキャップボルトに噛み合う溝があるのでこれを噛み合わせます。
次にメインジャッキを重ねてセットします。定着ジャッキとメインジャッキはボルトでジョイントできるため、一度にセットしてもかまいません。
DPHのプリングヘッドを取り付けます。アンカーヘッド及び、インデックス板で使用した孔の配列と同じ孔を使用します。メッキくさびは必ずKJS工法用の物を使用します。
KJSジャッキ性能表
60トンジャッキ (J5-4まで)
ジャッキタイプ | KJS60-180 | KJS60-200 | KJS60-250 | KJS60-300 |
---|---|---|---|---|
最大緊張荷重(kN) | 600 | 600 | 600 | 600 |
最大ストローク(mm) | 180 | 200 | 250 | 300 |
最大緊張力(Mpa) | 63.7 | 63.7 | 63.7 | 63.7 |
緊張側受圧面積(mm²) | 9425 | 9425 | 9425 | 9425 |
全長(メイン)=L1+L2(mm) | 578(316) | 600(338) | 647(385) | 717(455) |
最大直径Φ D2(mm) | 164 | 164 | 164 | 164 |
センターホール径Φ(mm) | 55 | 55 | 55 | 55 |
重量(メイン)(kg) | 60(38) | 63(40) | 67(44) | 70(50) |
100トンジャッキ (J5-7まで)
ジャッキタイプ | KJS100-180 | KJS100-200 | KJS100-250 | KJS100-500 |
---|---|---|---|---|
最大緊張荷重(kN) | 1000 | 1000 | 1000 | 1000 |
最大ストローク(mm) | 180 | 200 | 250 | 500 |
最大緊張力(Mpa) | 67.4 | 67.4 | 67.4 | 67.4 |
緊張側受圧面積(mm²) | 14844 | 14844 | 14844 | 14844 |
全長(メイン)=L1+L2(mm) | 596(330) | 615(349) | 666(400) | 946(680) |
最大直径Φ D2(mm) | 218 | 218 | 218 | 218 |
センターホール径Φ(mm) | 80 | 80 | 80 | 80 |
重量(メイン)(kg) | 116(79) | 122(85) | 132(95) | 177(140) |
150・250トンジャッキ (J5-12・J6-12まで)
ジャッキタイプ | KJS60-180 | KJS60-200 | KJS60-250 | KJS60-300 |
---|---|---|---|---|
最大緊張荷重(kN) | 1500 | 1500 | 1500 | 2500 |
最大ストローク(mm) | 200 | 250 | 500 | 250 |
最大緊張力(Mpa) | 65.1 | 65.1 | 65.1 | 68.1 |
緊張側受圧面積(mm²) | 23032 | 23032 | 23032 | 36700 |
全長(メイン)=L1+L2(mm) | 654(378) | 706(430) | 991(715) | 825(495) |
最大直径Φ D2(mm) | 260 | 260 | 260 | 340 |
センターホール径Φ(mm) | 105 | 105 | 105 | 130 |
重量(メイン)(kg) | 170(120) | 185(135) | 265(215) | 425(340) |